Statistical modeling for selecting housekeeper genes
Genome Biol. 2004;5(8):R59.
RT-PCR なんかでコントロールとして使う遺伝子に求められる性質は,モリモリ発現していて変動が少ないってこと.それを指標にして housekeeping gene として良いのはなんだろうかっていうのを改めて検証してみましたってお話.y_{ij}=\mu + G_{i} + T_{j} + \varepsilon_{i} ってモデル(G が発現量,T はサンプルごとの変動量(total RNA 量を意図している), ε は遺伝子ごとの誤差) を使って,εi が小さくて Giが大きい遺伝子が良い housekeeping gene だって考え方.実際に確かめてみたのは乳癌株 80サンプル.良く使われる ACTB, GAPD は εi って意味では最高のものではなかった.一番良いのは(乳癌株の場合) MRPL19 が,複数使うなら PSMC4, MRPL19, PUM1 だと結論している.他にも,multiple tissues での解析も行っている.

実は,元ネタとなる論文 Accurate normalization of real-time quantitative RT-PCR data by geometric averaging of multiple internal control genes が有る.著者らはさり気なく

The result is very similar using Vandesompele et al.'s M value method

と述べており,途中経過はともかく結論は既に言われていたことと大差ないようだ